文化財と社宝
社宝
茨城県指定有形文化財
黒韋肩浅葱糸威筋兜 Kurokawakataasagiito odoshisujikabuto
佐竹義宣公奉納
前頂部と後頂部が脹らむ阿古陀形、総覆輪、二十八間筋兜で、垂は4段のかさしころで、1段目を浅葱糸(あさぎいと)、以下を黒韋(くろかわ)で威す。
浅葱糸をしころの一段と菱縫に施した意匠は、清々しい美しさと気品を示している。
総体に形式完備し、少しの手抜きもなく精巧を極め室町中期の特色をよく表している。
関東地方に遺る室町時代兜の白眉といえる優品である。
水戸市指定有形文化財
黒漆金銅装八角神輿 Kurourushi kondosou hakkaku mikoshi
宝永6年の再遷座の際、作製された八角形のお神輿で全体を黒漆と箔押し金具で飾る。
金具裏面には、本神輿を寄進した水戸藩士の名が多数記されている。
水戸市指定有形文化財
狛犬 Komainu
一木を有効活用した技法、及び動きの少ない特徴などから、室町時代以降の製作である可能性が高い。
当宮の創建が慶長3年(1598)であることから、その前後に製作されたものと推定することができる。
水戸市指定有形文化財
陣太鼓 Jindaiko
9代水戸藩主 徳川斉昭公奉納
斉昭公が戦陣の合図用として、天保11年(1840)江戸で作らせたもので、追鳥狩に使用した。
径85センチ、幅90センチ、黒漆塗の胴には、中国の「詩経」の中の軍を鼓舞する詩「采芭」から採った銘と、八分の斉昭筆印2個が刻され、箔が押されている。
社宝
烏帽子形兜 Eboshigata Kabuto
佐竹義宣公奉納
社宝
矢の根五郎絵馬 Yanonegorou Ema
浮世絵師二世鳥居清元により、歌舞伎役者、市川男女蔵(俳名新車)扮する「鏃五郎(やのねごろう)」の姿が描かれた絵馬で、裏には江戸の戯作者、立川談州楼焉馬によってこの絵馬の由来が記されており、貴重な演劇資料となっている。