社宝
茨城県指定有形文化財
佐竹義宣公奉納
前頂部と後頂部が脹らむ阿古陀形、総覆輪、二十八間筋兜で、
垂は4段のかさしころで、1段目を浅葱糸(あさぎいと)、
以下を黒韋(くろかわ)で威す。
浅葱糸をしころの一段と菱縫に施した意匠は、清々しい美しさと
気品を示している。
総体に形式完備し、少しの手抜きもなく精巧を極め
室町中期の特色をよく表している。
関東地方に遺る室町時代兜の白眉といえる優品である。
水戸市指定有形文化財
一木を有効活用した技法、及び動きの少ない特徴などから、
室町時代以降の製作である可能性が高い。
当宮の創建が慶長3年(1598)であることから、
その前後に製作されたものと推定することができる。